9階浄土に春が来て

2013/4/10

りんごの木

9階浄土に春が来て、バルコニーのリンゴも早生の津軽は開花した。

今冬の風雪に耐えた枝は、猛老子に似て妙にねじ曲がってはいるが、花は可憐で涼やかな少女を思わせる。

隣のリンゴ(富士)はまだつぼみが固く、花期が大きくずれそうで、自然交配は難しそう。

したがって、津軽の可憐な少女たち10数輪は、富士の開花まで、我が家の冷凍庫で眠ることになる。

眠り姫がもたらす結実に期待し、リンゴのブランデー「カルバドス」をちびりと舐めようか。

ボトルの管理者、かつての可憐な少女は、それを許可するだろうか。

スカイツリーライン

下界にも春が来て、見おろせば、元荒川の桜並木を背に、東武スカイツリー線が走っている。

それにしてもスカイツリー線とは……。地名の意味と歴史に対する浅はかな冒涜……。

在原業平が東下りで、「いざ言問わん都鳥」と詠んだ業平橋駅が、なんとスカイツリー駅だとさ。

桜並木

北越谷・元荒川の堤に降りてみた。徒歩6分。毎年見事に咲く桜。

これらを全部伐り倒して、県道・浦和―野田線の高架道をかける計画がある。

米国の初代大統領の故事を持ち出すまでもなく、桜の本家たる日本にも、立派な格言がある。

「桜伐るバカ、梅切らぬバカ」 簡にして明、賢い人(社会)は桜を伐らない。

アスパラ

アスパラの芽が出てきた。彼らが9階浄土にやって来て3度目の春。年々少しずつ太くなる。

9階浄土に暮らして34年、年々太く、確かに育っているのは、夫婦で酌む酒量以外に何があるだろう。

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